「臨終師フォン」創作メモ

長編小説「臨終師フォン」を出版しました。よろしくお願いします。出版までの過程をメモとして残して、みなさんのお役に立てればと思います。

2023-01-01から1年間の記事一覧

アイデアの三角形

発想法については「ゼロからイチの幻想2 組み合わせの発想法」、「「ギルフォードの創造性テスト」と小説著述 」、「拡散的思考と収束的思考」と書いたので、ついでに「アイデアの三角形」という私の考え方を加えておきます。アイデア出しについては、息をす…

当て書きによる小説

「当て書き」とは、映画や演劇などの脚本において、あらかじめ登場人物に俳優を想定して書く方法です。実際には、俳優のスケジュールを押さえ企画が成立した上で書く場合と、単にイメージとして俳優を想定して書く場合があるようです。 小説執筆で当て書き、…

拡散的思考と収束的思考

前エントリーの「ギルフォードの創造性テスト」と小説著述でギルフォードについて書いたので、ついでに拡散的思考と収束的思考について書いておきます(好きな分野なので)。 ギルフォードは、拡散的思考(Divergent thinking)と収束的思考(Convergent thinking…

「ギルフォードの創造性テスト」と小説著述

前エントリー「ゼロからイチの幻想2 組み合わせの発想法」で発想法について書いたので、補足しておきます。 ギルフォードの創造性テストというものがあります。「レンガの使い道を3分以内にできるだけ多く考える」というテストはどこかで聞いたことがあるで…

ゼロからイチの幻想2  組み合わせの発想法

前エントリー「ゼロからイチの幻想」 の具体的な方法論です。 組み合わせの発想法は、次の三段階になると思います。MBAではお馴染みのロジカルシンキング、そのMECEの考え方からきています。 ただし、これは新規事業、新商品、新機能などに向けた、時間をか…

ゼロからイチの幻想

新規事業、新商品開発をずっとやってきたきたのですが「ゼロからイチを作る」と安易に言う人がいます。そういうビジネス書も多く出ています。しかし、間違いなく「ゼロからイチは作る」というのは幻想でしかありません。すべてのモノは過去のモノの組み合わ…

日本SF大賞エントリー

拙著「臨終師フォン」 を、日本SF大賞にNo.240でエントリーして頂きました。エントリー数342作品、重なっているのもあるので300作品ちょっとぐらいでしょうか。自分の基準ではSFには入らない作品も多いですが、読んだり見たりしているのは10作品ほど。面白そ…

「羆嵐」吉村昭

「羆嵐」、はるか昔に読んでいるのですが、最近の熊のニュースの多さから読み返してみました。 大正4年(1915年)12月、北海道天塩山の開拓村における一頭のヒグマによる日本獣害史上最大の惨事のドキュメンタリーです。熊に対する村人たちと老練なクマ猟師の…

クリフハンガー

前述の「物語の三層論」に書いた、クリフハンガー(Cliffhanger)について補足します。 クリフハンガーとは、絶体絶命のシーンで物語を終了し、その後を想像させ、期待させる技術です。その歴史は古く、ヴィクトリア朝時代の連続小説で広まり、特にチャールズ…

キャラクタの役割

物語におけるキャラクタの役割、について初めて体系的に知ったのはDramaticaでした。 Dramatica、は90年代に作られた、物語を作るためツールのソフトウェアです。プロット、テーマ作成、ストーリ構成と段階的にガイドを与え、執筆プロセスを導いてくれます。…

スローイン・ファストアウト

前述の「物語の三層論」に書いた、スローイン・ファストアウトについて補足します。 スローイン・ファストアウトは、スポーツ走行で有名な言葉ですが(私は「頭文字D」で知りました)、物語の世界では、シーンにはゆっくり入って、素早く抜ける、という表現技…

マクガフィン

前述の「物語の三層論」に書いた、マクガフィンについて補足します。 マクガフィンとは、物語を展開させる上でのキーアイテムです。しかしながら、ヒッチコックが「映画術」で書いた事が、誤解、拡大解釈されているように感じます。具体的には、「映画術」p1…

物語の三層論

私は、小説の面白さを次のような三層で考え、また自分で書く時もこれを意識しています。 1) 表層的 2) 構造的 3 深層的 これらは単純に分離できるものではなく、当然、各層で関係しあっています。それぞれについて、簡単に解説します。 1)表層的な面白さ 表…

Bingに自分のことを聞いてみる (エゴサーチ)

OpenGPTに自分の名前、作品を聞いても、かなりいい加減な答しか返ってこないのでがっかりしてました。最近の情報は学習されていないので当然ですが、村上春樹について聞いても、他人の作品名を自信満々に出してきたり、信用できないです。 最近、Microsoft E…

「臨終師フォン」Apple Books販売再開とKDP99円セール

「臨終師フォン」KDPセレクト終了に伴い、Apple Booksでの販売を再開しました。再開記念に10月中は100円で販売することにしました。(ついでにKDPでも99円販売にします) 臨終師フォンAtsumi Hiroテクノロジー¥100books.apple.com Apple Books発売再開記念で…

近未来予測とシナリオ・プランニング 補足

前エントリー、近未来予測とシナリオ・プランニング の補足ですが…。 前エントリーでは書き忘れていましたが、シナリオ・プランニングにおいて重要なのは、ドライビングフォースによる両極端のシナリオにおける状況を理解し、その行動を決定しておくことにあ…

近未来予測とシナリオ・プランニング

拙著、「臨終師フォン」は9/3 17:00まで無料キャンペーンをやっています。 この小説は、近未来予測をした上で創作した物語になっています。近未来予測はデルファイ法などの方法がありますが、シナリオ・プランニングはその結果の表現方法の一つとして使って…

「臨終師フォン」Kindle版 無料キャンペーンのお知らせ

引越し、さらに引越しといろいろと忙しく、はてなも放置していました。が、やっと活動をはじめます。 拙著の近未来予測によるSF「臨終師フォン」Kindle版ですが、9月1日17:00から9月3日17:00まで無料キャンペーンをやりますので、ぜひダウンロードしてみて下…

「臨終師フォン」Kindle版 無料キャンペーンのお知らせ

拙著「臨終師フォン」 ペーパーバック版(POD:プリントオンデマンド) を出しました。発売を記念して、Kindle版の無料キャンペーンをやります。3月4日(土)17:00から3月6日(月)16:59まで無料となりますので、ぜひダウンロードしてみて下さい。また、どこかで宣…

PODによるペーパーバック版2、校正刷りについて

KDPのPODによるペーパーバックは、校正刷りを安く注文することができます。 校正刷りは、印刷コスト(今回の場合は四六判321ページで印刷コストが817円)x冊数+送料410円で送ってもらうことができます。1日半で到着しました 表紙に「再販禁止」とプリントされ…

PODによるペーパーバック版を出しました

先日、KDPで出した「臨終師フォン」 のPOD(プリントオンデマンド)によるペーパーバックを作り、発売しました。この記事はmacOS、Pagesを使ってペーパーバック版を作ろうとしている方には参考になるかもしれません。おおまかな流れはKDPのサイトの流れに沿っ…

「特異点の仔」 佐藤弌

個人出版をしていて、それがSFで、さらにハードSFだったりするととても嬉しいです。しかし、そんな本はあったとしても表面に出てくることはなく、滅多に見つからないのですが、一昨日に偶然見つけた本作。個人的には好きな内容なので紹介します。 特異点の仔…

Kindleの無料キャンペーンをやってみて

先日、KDPで出している「臨終師フォン」 のKindle無料キャンペーンをやりました。実施については次のとおり KDPセレクトに登録しているKindle本だけが、無料キャンペーンができます 無料キャンペーンを行うには、KDPのページから、本棚の”キャンペーンと広告…

「臨終師フォン」Kindle版 無料キャンペーンのお知らせ

拙著の「臨終師フォン」のKindle版ですが、2月1日17:00から2月4日17:00まで無料キャンペーンをやりますので、ぜひダウンロードしてみて下さい。また、どこかで宣伝してもらえるとありがたいです。読んだら是非とも感想をお聞きしたいです。 臨終師フォン作者…

Apple Booksでも「臨終師フォン」出版しました

KDPセレクトに登録中なので、AppleBooksでの配信は中止しています.... Kindleだけで出していた「臨終師フォン」 ですが、Apple Booksでも出してみようと思い、やっと出版しました。途中、いろいろとトラブルがあってつまづきましたが、基本はPagesからダイレ…